2009年9月 のアーカイブ

渡名喜 その2

2009年9月23日 水曜日

渡名喜の陸上の話を少し。

渡名喜は古民家が再生されて、民宿に使われているという話を前回書きました。そんなお金がどこから出るのかと思っていましたら、やはり米軍関連の補助が大きいようです。入砂島が米軍の射爆場になってるので、随分と補助が入り、その補助金をベースに古民家再生と村おこしを事業化?したとのこと。水道も海水の淡水化施設を島自前ということで離島のなかでは余裕があるように思えました。ただし、島の方々は朝の家の前の掃除を日課にしたり、ごみの分別などをしっかりする点などは那覇などとは大違いですね。米軍関連予算は、沖縄では切り離せない事ですが、もしこの予算がなくなったらここの生活はどうなるのかを考えてしまいますね。

さて、古民家ですが、台風の強風避けのために、通りより一段と低いところに家を建て、その周りをフクギの木が覆っているところは、沖縄らしさを感じます。夜は港からあがり浜に抜けるメインの通り(村道1号線)が低位置の街灯(50cmくらいの高さ)で照らされ、掃除の行き届いた砂道を歩くのは大変気持ちの良い夜の散歩でした。低い照明なので、夜空を見上げると思いのほか多くの星を見ることができます。

宿泊した赤瓦の再生古民家は、台所と主な部屋として6畳間が2つ、それに天井の低い納戸のような部屋が3つ。無理したら7,8人くらいまでは入りそうです。ただ風呂場とトイレは外の別の建物。これも昔のままということ。その奥には昔の豚小屋の基礎部が残されています。昔の日本の農村の家もこんなんだったのでしょう。今回のように天気の良い日は良いのですが、雨の日はちょっと面倒ですが、これも昔の生活ということで。

ということで、宿と町並みは満足ですが、なんもすることがない。海でのんびりするしかないですね。ダイビングサービスもないので。釣りでもするか、ひたすらのんびりするしかない島です。静かな沖縄の離島に行きたい方には、本島から2時間でかつ安く(往復のフェリー代は4,520円)行くことができる離島ということで良いかもしれません。

*宿ではガイドも行っています。HPでは一人1,000円となっていますが、島の外周と村落内が別コースでそれぞれが1,000円づつ。HPだけ見ていた私は請求の時に2,000円請求されて「おやっと」思いました。観光業なら事前の説明をきちんとすべきでしょうし、ガイドも人によるのでしょうが、まだまだお客さんを楽しませようという気持ちが余りない。素朴といえばそれまでですが、このあたりもまだまだこれからという気がしました。

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ふく木並木

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夜の村道1号線

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宿泊した古民家

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古民家内部、仏壇もそのままです。

渡名喜島(となき)

2009年9月21日 月曜日

今年からでしょうか?9月の連休をシルバーウィークと言うようになったのは?まぁ、休みが続くのは良いことです。丁度今日は休みの中日ですが、沖縄は良い天気が続いています。ということで連休の前半に、前から気になっていた渡名喜に行ってきました。渡名喜は沖縄本島から60km位。良く行く座間味からも良く見える島です。前々から座間味から見えるこの渡名喜と粟国には行ってみたいと思っていて、昨年は粟国には行ったのですが、渡名喜は今回が初めてです。渡名喜へは、空路はなく、久米島行きの船が寄港しています。泊港から約2時間です。

渡名喜島は人口450人くらい。世帯数は220世帯なので、この数から若い人が少なく、お年寄りが多いのが想像できます。高校から那覇に出て行った若者はそのまま帰ってこないという構図のようです。

ただ、この小さな島が沖縄でも有名なのは、NHKのちゅらさんで有名になった「小浜島」と並んで、沖縄の昔ながらの街並みが残っているところです。また沖縄の赤瓦の住宅が復元されて、1棟そのまま貸し別荘のような民宿になっています。

最初に渡名喜の自然を少し。渡名喜には標高170mくらいの山があります。そしてハブがかなり多くいるそうです。座間味にはヒメハブは少しいてもハブはいないので、草むらを気にしないで歩くことができるのですが、ここは用心が必要です。海から見ると、真ん中がへこんで左右に少し高い山がある、ゆるやかなMのかたちです。元々は二つの島で、真ん中に砂が堆積した地形だと島のガイドが言っていました。

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フェリーから見た渡名喜

渡名喜島の港の沖には入砂島があり、この島は米軍の射爆場になっています。私の滞在中もたびたび爆音が響いていました。米軍の射爆場で有名なのは、久米島の北に位置する鳥島ですが、米軍は鳥島と入砂島を使って、ヘリコプターや航空機の射撃演習を行っているとのことです。良く座間味上空を飛ぶ米軍機がこの島を目指しているのが初めて判りました。

つづく。

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入砂島

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林道から島の東側、リーフが発達しています。

海底貯蔵泡盛

2009年9月17日 木曜日

少し前座間味で、水深20mの海底に1年間貯蔵した泡盛を飲ませてもらいました。泡盛は5年以上貯蔵した物を古酒(クース)と言い、基本的に長期間貯蔵した方が味がまろやかになり、美味しい酒とされます。これはウイスキー、ブランデー、ワインなど多くのお酒に共通するところ。1年間海底に貯蔵した泡盛も新酒と比べると、とげとげしさがなくなっていて、同じお酒を陸上と海底で比較貯蔵した物を飲み比べた訳ではないので、はっきりと評価できないのが難しいところです。

普通、古酒を作るには、甕(かめ)に入れて常温で保存し、蒸発した分を仕次ぎという、少し若い酒を減った分追加するという方法を使って保存する場合が多いのですが、瓶詰めした泡盛を常温で保存しても熟成は進むとも言われています。保存にはワインのように厳密な温度管理は不要なのですが、あまり温度変化が激しくない方が良いでしょう。海底貯蔵は、沖縄では大体20度から29度と比較的安定しており、絶えず小さな振動があることも熟成には良いのかもしれません。それより海底貯蔵という事自体に魅力を感じたりします。

ということで、来年飲めるようにと私も海底貯蔵をお願いしてきました。どこに沈められるかは知りません。1年後サバニレースの後に皆で飲みたいものです。

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1年の貯蔵で、瓶にサンゴ(海底生物?)などが付き出します。これも趣。

旧盆

2009年9月4日 金曜日

今日(既に12時まわったから昨日?)は沖縄の旧盆(ウークイ)です。なんと小中学校は休み。バスなども休日ダイヤです。内地系の会社はさすがに休みませんが、一部の地場企業はお休みのところもあるようです。

会社でも、皆さん夕方はさっさと帰宅していきました。皆さん長男の家に集まって先祖供養と飲み会」とのこと。長男=仏壇のある家は大変だそうです。そうでなくても兄弟の多い沖縄で、孫やひ孫まで集まるので、考えるだけで大変そうです。

昔、丁度旧盆のときに座間味に行っていたことがあるのですが、夜、潮が引いているときに海辺の砂浜にお供えなどを持っていきます。そして潮が満ちて、次に引いていくときに全て海に引かれて行きます。人間が押し出すのではなく、自然の動きで、お盆に戻ってきた先祖の魂を戻すということだそうです。私は大阪生まれなのですが、小さい頃に祖母とお盆のお供えを淀川に流しに行ったことを覚えています。共通点を感じますね。