吉野 その1

週末は、親戚のお見舞いのために関西に行ってきた。私の実家は大阪の北東外れの交野(かたの)というところだが、お袋の実家が、南朝や桜で有名な、奈良県の吉野なので、その吉野まで親戚のお見舞いと祖父母のお墓参りを兼ねて行ってきた。
吉野と言えば、最近は世界遺産登録された「熊野古道」の北の入り口として有名かもしれないが、私にとっては、吉野といえば、「桜」、「柿の葉寿司」と「茶がゆ」。吉野の親戚の家の近くには、柿の葉寿司で有名な「平宋」の本店があり、そこで「茶がゆ」と「柿の葉寿司」を食するのもひとつの楽しみ、番茶のこおばしい香りに包まれた「おかゆ」と町中に漂う杉の香りが、奈良や京都にはない、古都を感じさせてくれる。
京都「瓢亭」の「かゆ」も、「かゆ」を日本料理に高めた料理人と京都の旦那衆の粋を感じるが、「茶がゆ」というシンプルな料理を、420円という庶民価格で出す、「平宋」にも粋を感じる。
ただし、私のお袋に言わせると、「茶がゆ」などお金を出して食べるものではないようだが。。

0708_aaae.jpg 荒陶製のゆきひらに入れられて出てくる茶がゆ。

*茶がゆは、お茶を水代わりに入れてかゆを炊くのではなく、かゆを炊くときに、茶袋に入れた番茶を一緒に入れて炊くそうだ。 それで、お米には番茶の香ばしさが移っていく。

次回は、「柿の葉寿司」のうんちく。

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